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Konica BiG mini BM-201

携帯性:★★★★
操作性:★★★
機能性:★★★
描写力:★★★★
快適度:★★
 2004年3月、リサイクルショップにて500円で購入。ビッグミニ固有の欠陥、裏蓋のフレキシブル基盤切れのジャンク品だが、カメラの制御を除けば撮影は可能と判断して購入。シャッターの半押しが上手くいかなかったり、フィルムの残数が分からないのは不便極まりないのだが、それらを吹き飛ばして余りある写りの良さに仰天。さすがコニカ、いつも期待を裏切らない写りをしてくれる。

携帯性:★★★★ − フルフラットボディで携帯性良好

 電源OFF時には沈胴レンズを収納したフルフラットボディ、電源ON時にはそのレンズがせり出したままの状態になるのは、後のBiG mini Fと同様ですが、実際にはほとんど差がないはずのBiG mini Fよりもサイズが小さいように感じます。電源OFF時の携帯性には何の問題もありませんし、BiG mini Fでは強度に疑問のある鏡胴も四角いためかガタつきもなく、携帯はしやすいカメラです。

操作性:★★★ − 水準並みの勝手だが、ボタンは使いやすいとはいえない

 撮影モード設定、日付設定、巻き戻しの操作ボタンが全てボディ背面(裏蓋)に配置されているのは、BiG miniシリーズ共通です。例によって決して押しやすいボタンではありませんが、BiG mini Fよりは気持ち押しやすいような気がします。

 電源はボディ上面、シャッターボタン左隣(ボディ内寄り)の押しボタンです。若干シャッターボタンと紛らわしい配置でカメラを見ずに操作しようとしたときに誤操作する可能性があるので、別の位置・形状の方が良かったと思う部分です。

 電子コンパクトカメラとしては標準的な操作系、操作性ですが、決して使い勝手が良い部類ではありません。

機能性:★★★ − バランス良い必要充分な機能設定

 コニカらしく、ストロボモードはきわめて実用的です。自動発光→強制発光→発光停止→+1.5露出補正→-1.5露出補正、と裏蓋のボタンを押すことで循環します。暗いところでは強制発光モードでスローシンクロする設計も合理的で素晴らしいです。が、僕が持ってるのは裏蓋のフレキシブル基盤切れのジャンク品のため、このあたりの操作が一切できないのが辛いところです。でも、カメラ任せでも意に反する動作がほとんどないのがビッグミニのいいところです。

 ひとつこのカメラで特徴的なのはクローズアップ撮影で、被写体まで60cm以下に接近するとファインダー内に花の絵文字が点灯してクローズアップ撮影であることを知らせる機能があることです。今ではシームレスに近接撮影のできるカメラも増えてきましたが、この時代はまだクローズアップ撮影モードが特別なものだったことを反映しているのでしょうか。これはこれで意外と便利ですし、近接撮影時にもしっかりとピントが合うのもビッグミニの特徴で、素晴らしい点です。

描写力:★★★★ − 素晴らしい写り。逆光補正が唯一の注意点か

 写りはさすがビッグミニ、良く写ります。かなり発色が良く、好印象の写りになります。前述の近接撮影時のピントの安定感も構図の自由度を上げてくれます。周辺光量は若干落ちますが、極端なものではないので、この位の方が空が綺麗に見えるのではないでしょうか。

 注意すべき点は、カメラ側で逆光補正を行わないようなので、逆光時の撮影では前述のモード切替で+1.5の露出補正モード、あるいはフラッシュの強制発光モードに手動設定する必要があることです。このあたりは撮影者の知識と技量が問われるところです。

快適度:★★ − デザイン良し、写り良し。ジャンクでなければ・・・

 金属製の前面パネルの薄型ボディはなかなかデザインも良く、質感も上々です。ファインダーも明るく見やすく快適です。しかし、モーター音が大きく動作も緩慢で、差し引きするとゼロになってしまいます。

 最大の問題は、なんと言っても切れやすい裏蓋のフレキシブル基盤で、カメラの操作はできないし、フィルムカウンタも読み取れないので、これが切れてしまうと非常に使い勝手が悪いです。この部分に関しては、4,200円で修理できたという話もあるようで、基盤切れのジャンク品を手に入れて修理するという手もあるかもしれません。

 また、基盤切れとの関連は分かりませんが、シャッターボタンの半押しでフォーカスロックをかけて構図調整したあとでシャッターを切ろうとシャッターボタンを全押ししてもシャッターが切れないことが多く、何度も同じフォーカスロック→構図調整という動きを繰り返すことになって、おそらく経年劣化による接触不良でしょうが、かなり勝手が悪いです。

 おそらくジャンク品でなければ、ずっと快適に使えたであろうカメラであり、非常にいいカメラだけにその点が残念です。

主な仕様

発売
1990年9月 希望小売価格35,000円
レンズ
35mm/F3.5 4群4枚 スカイライトフィルター内蔵
シャッター
3.6秒〜1/500秒、セルフタイマー内蔵
合焦方式
赤外線アクティブAF、最短撮影距離0.35m〜∞、ステップ数23
露出制御
CdS使用プログラムAE、連動範囲EV2〜17(ISO100)、露出補正±1.5
フィルム感度使用域:ISO25〜3200
ストロボ
内蔵固定式、手ブレ限界輝度時自動発光、発光停止及び強制発光可能
フラッシュマチック連動距離0.35〜3.8m(ISO100)、発光間隔約3秒
外観
115×63×34mm、190g(電池除く)
その他
アルミ合金の前カバー、ボディカラーはチタニウムブラックとシャンパンゴールド。
コニカミノルタのサイトからは取扱説明書のダウンロードも可能。
レビュー
高級感はないが落ち着いた色調で好感度は良好(homepage2.nifty.com) - フレキシブル基盤の修理方法
スッキリしたデザインで写りもなかなか良くいい(airnet.ne.jp) - こちらは内部機構の修理記
たいへん小さくて質感のよいカメラ(infoseek.co.jp) - 英語が並んでいてビビるが、最後に日本語解説
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